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Photo:宮崎 純一

生産者コメント

座間味久美子さん

昔は沖縄全島にあった花ですが、数が少なくなってきたので一箇所に集めて栽培しています。綺麗なオレンジの色と、食べた時のシャキシャキとした食感、生で食べても甘味があるのが特徴。見ても食べても美味しくて幸せになります。ぜひ、今帰仁に、花摘みにもいらしてください。

問い合わせ先 株式会社今帰仁ざまみファーム 沖縄県今帰仁村字上運天1233-1 TEL:0980-51-5182

記者レポート

中原 一歩(ノンフィクションライター)

「アキノワスレグサ」という和名が、常夏といわれる沖縄にもめぐる季節があることを教えてくれます。沖縄本島の北部の今帰仁村でクワン草を栽培している座間味久美子さん。クワン草はユリ科の植物で別名「眠り花」。古くは睡眠効果を安定させる薬草として、その根や葉っぱを煎じてお茶として飲むなどして用いられてきました。今回はこの花、つぼみの部分を中華の食材として使用します。オレンジ色のお花を部分は、例えば油で揚げるなど火を入れることでツルリとした食感に生まれ変わり、まさかこれがユリの花弁だとは思えません。また、花の開いていないつぼみの部分は、アスパラガスの芽の部分に似た歯ごたえが炒め物には最適です。日本の南西端といえども流通の便もよくなり、朝摘んだクワン草は翌日には東京のシェフの手元に届きます。箱を開けてもまだしっかりと花弁をそらせ見事な花を咲かせるその姿は、どこか可憐でありながら薬草に用いられるだけあってどこか生命力を感じさせます。

食材解説

甘味が安眠へ誘う

大平 美弥(スパイスライフアドバイザー)

沖縄県が指定した『沖縄伝統野菜28品目』のうちの一つ。秋の忘れ草とも呼ばれ、琉球王朝時代には中国大陸から訪れる要人・冊封使たちの歓迎の際に、贅をつくした歓待料理の素材としてクワンソウが使われていたことが書物に記されている。眠れなくて辛そうな時、元気がないとき、イライラしているとき、風を引いているとき、豚肉とクワンソウの葉や茎を一緒に煮込んで食べるなどといわれる。スパイスとしても注目できる素材。

簡単レシピ

色と食感と甘み、美味しい花には罪があります

原島 正幹(フードディレクション)

クワンソウと言っても、ユリの花。花をガブッと食べるのには、何か後ろめたいものを感じてしまいますが、このクワンソウは茎の部分が甘く、食感もシャキシャキしていてエグミがなく、生で食べてもとても食べやすい感覚。
やっぱり、この甘さと食感を楽しむには、生に近い状態で食べたいのでサッと揚げるかるく湯通しして、酸味のきいたドレッシングをかけて食べるのが最高!